コラム 「SiteTracker独自DB版の運用ポイント」 | SiteTracker(サイトトラッカー)

SiteTrackerやアクセス解析のコラムです。

第3回 SiteTrackerコラム

『Standard/Premier SQLite(独自DB版)の運用上のポイント』 2009.07.22

ネットビジネス事業部 山崎典子

「独自DB版、放っておくとDBファイルが肥大化?!」

SiteTracker8 Standard版イメージSiteTrackerの既存ユーザ様巡りをしていると、こんな声を聞くことが多くあります。
「朝までに取り込みが終わらず、解析データを閲覧できる時間が短い」
「データが壊れた・・・」
「最初は大丈夫だったのに・・・」

SiteTrackerには大きく二つの種類があります。
一つはSiteTrackerに内蔵されているDBを使用する独自DB版。Standard、Premier SQLiteと呼ばれるグレードがこれにあたります。

もう一つはOracleやMicrosoft SQLServerを使用する商用DB版。
Premier Lite、Premierと呼ばれるグレードがこちらです。

冒頭の、いわゆる「システム運用に関わるトラブル」が特に多いのが独自DB版で、その理由は「保持できるデータ容量の限界」にあります。

製品の仕様としては、ひとつのプロファイルにつき、
「一度に取り込めるデータ容量の制約」として、
「非圧縮のアクセスログファイルが200MB未満」
「最大で保持できる容量」が「非圧縮のアクセスログファイル10GB~16GB」
と記載されています。
ここで、最大容量に大きな幅がある理由は、お客様のWebサイトにあるHTMLの作り(画像の多少等)によって、同じログファイルサイズでも、DBに蓄積されるデータ容量の割合が異なるからです。

独自DB版は1つのプロファイルごとに物理的にファイルを作成しています。
ファイルサイズの制約はOS毎に異なりますが、一般的にファイルサイズが制約に近づくと、そのファイルにアクセスした際に、システム全体の動作に不具合が生じる場合があり、この不具合の表れ方は様々です。

この「OSが扱えるファイルサイズの大きさ」がSiteTrackerの独自DB版の制約となり、冒頭のトラブルが発生した時には、1プロファイル内のデータ容量を減らすしか運用を続ける方法がありません。

「プロファイルの運用を工夫しているユーザ様も・・・」

先日、ご訪問したお客様では保持期間一ヶ月分ずつを1プロファイルで運用し、プロファイル数を増やして、必要な期間の解析データを収集されているとのこと。また、頻繁にシステムトラブルが発生することで、運用負荷を増大させているそうです。

このお客様にお勧めしたのは、商用DB版である、Premier Liteに移行して1プロファイルのデータ容量の制約を理論上なくし(もちろんHDD容量には依存しますが)、アクセス解析データを一括して保持できる期間を大きくすることで解析データの使い道を広げることと、システム的なトラブルを減らすことで、システム運用の負荷を軽減していただくことでした。

特に、Standard版では機能制限されている、ページ経路のツリービュー表示やA/B分析機能のご利用が可能になり、機能アップしてサイトの分析作業を効率化しますので、今後、Webサイトを様々な意味で最適化するためには大きなメリットともなり得ます。

「SiteTrackerの運用についてご相談を・・・」

Webサイトを立てる目的は企業により様々ですが、ほとんどの場合は「閲覧されなければ意味がない」のではないでしょうか。すなわち、Webサイトが目的に沿って最適化されればされる程、訪問数やPV数は向上し、データ容量は加速的に増大します。

導入時は「サクサク」動いても、保持期間が長くなるにつれ、またPV数が上がるにつれ、ログの取り込みや解析に時間が掛かってしまうのは、やむを得ないこと。
最初と同じように運用し続けるには工夫が必要で、また「工夫」の仕方については、お客様の状況に応じてケースバイケースです。

私達は、投資コストに見合うシステムを構築、運用するためのご支援を惜しみません。
どうぞお気軽にお問合せください。

山崎 典子 Noriko Yamazaki

SiteTrackerをはじめとする製品の企画・販売を行うネットビジネス事業部を取りまとめる。システムエンジニア経験も豊富で、ことあるごとに開発現場に入りたがる。

※ 記載されている所属名・役職名は、掲載当時のものです